クーリングオフや消費者契約法による契約の取消

西村麗王税理士事務所

クーリングオフ等による返品

民法の原則

販売は販売契約という法律行為ですので、「売ります」「買います」のお互いの意思表示があった時点で、契約書等がなくても有効です。そして、一度締結された契約は解除することができないのが原則であり、返品に応じるか否かは事業者の自由です。ただし、クーリングオフ制度、消費者契約法、民法規定により解除される場合があります。

クーリングオフによる取消

クーリングオフ(cooling-off)とは、訪問販売やキャッチセールス等で結んだ契約は、書面交付から8日以内(契約の内容によっては20日以内等)であれば、消費者が事業者との契約を、無条件・無制限・一方的に解除できる制度で、特定商取引法等に規定されています。ただし、下記の場合、クーリングオフは使えません。

  • 通信販売や店舗での購入
  • 3,000円未満の現金購入
  • 乗用自動車の購入
  • 使用された場合は返品不可と表示があり、かつ使用し消費してしまった化粧品等の消耗品の購入
  • 営業目的の取引による購入

(注)エステや学習塾等の「特定継続的役務提供」に定める6業種については中途解約権も認められています。

消費者契約法による取消

消費者契約法とは、消費者を悪徳商法等から守るために制定された法律で、下記のような場合は契約を取り消すことがでます。なお、消費者と事業者間の契約であれば、契約の種類や形態を問わず全てが対象となります。

  • 不実告知(重要な事項の説明が事実と異なる場合)
  • 断定的判断(将来の不確実なことを断定的に説明した場合)
  • 不利益事実の不告知(事業者に有利な事項だけ説明し、不利な事項を説明しなかった場合)
  • 不退去・監禁(事業者が帰らなかった場合、消費者が帰れなかった場合)
(注)「消費者がその事実に気付いた時から6ヶ月」、若しくは「契約時から5年」のいずれか早い時期までが消滅時効の期間となります。

民法による取消

販売契約は法律行為ですので、そもそも民法に反する下記のような契約は無効ということになります。

  • 未成年者(民法第5条)
  • 公序良俗違反(民法第90条)
  • 詐欺・脅迫(民法第96条)
  • 債務不履行(民法第415条)

事業者側は、法律上の義務はなくとも返品は応じた方が良い場合はいくらでもあると思いますので、自社の経営方針等と照らして、社内で一定のルールを設けておくと良いでしょう。

消費者側は、安易に契約をせず、もし納得のいかない契約を不当に結ばされたと感じたら、できるだけ早く専門家や消費生活センターに相談しましょう!

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